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〇2026年6月12日に『電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術』に掲載された論文の要約をイワクラ研究サイトに掲載。
書籍『電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術』技術情報協会(2003)
ISBN:9784906317967、B5、284ページ、定価:75000円
第3章 各種熱伝導性フィラーの特性と効果的使用方法
第6節 酸化マグネシウム
※『電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術』の第3章-第6節の「酸化マグネシウム』を執筆担当しました。
【要約】
酸化マグネシウムは天然には炭酸塩鉱物として産出し、加熱分解によって生成される。戦後は海水や苦汁などから水酸化マグネシウムを経て製造する方法が確立され、現在では気相法やアマン法など多様な製法が存在する。熱処理条件により反応性が変化し、低温焼成品は高反応性を持ち化学用途に、高温焼成品や電融品は耐火材や絶縁材に用いられる。高融点・高熱伝導率・高絶縁性・安全性といった優れた物性を持ち、実用的には最も耐熱性・熱伝導性に優れた酸化物の一つである。
電子機器の小型化・高密度化に伴い、高分子材料の低い熱伝導率を補うため高熱伝導性フィラーの必要性が高まっている。従来の無機フィラーである酸化ケイ素や酸化アルミニウムには性能や加工面での課題があり、酸化マグネシウムはそれらより高い熱伝導性と低硬度を併せ持つ有望材料とされる。しかし吸湿により水酸化物化して膨張・劣化する耐水性の問題が実用化の障害となっている。
この課題に対し、表面被覆による耐水化技術が検討されてきたが、従来法には剥離や不均一性、コストなどの問題があった。筆者らは粒子表面に強固な酸化物層を形成する方法を開発し、優れた耐水性を実現した。さらに粒径制御や粒子配合により高充填化を図ることで、エポキシ樹脂との複合材料は高い熱伝導率を示し、従来材を上回る性能を確認している。
今後は半導体封止材、放熱シート、基板、接着剤など電子機器の放熱用途を中心に展開が期待されるが、用途ごとの要求特性に応じた粒子形状、表面特性、純度などの最適化が課題であり、更なる高性能化と低コスト化が進められる必要がある。
本論文は『電子機器部品用放熱材料の高熱伝導化および熱伝導性の測定・評価技術』に掲載されています。詳細は同書をご参照ください。(著作権の都合により本サイトへの全文掲載は行っておりません)
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