0251 山梨県 立石神社の八稜石

【Introduction of Iwakura251】Visit・Photo:2018.10.21/Write:2026.6.6


□分類:磐座(狭義の磐座)

□信仰状況:神社に祭祀されている。

□岩石の形状:巨岩、立石

□備考:周辺に巨岩群

□住所:山梨県山梨市牧丘町

□緯度経度:35°44'18.59"N 138°41'24.13"E

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山梨県の牧丘町の山の麓に立石神社が鎮座しています。

1814年に松平定能によって編纂された『甲斐國志』には、次のように書かれています。

「立石明神 西保下村 木曽と云處ニ鎮座ス黒印神領ニ石三斗社地 縦四十間 横十五間 社記云手力雄命ヲ祀ル神體ハ八稜ノ石ナリ社中ニ大石多シ皆直立ス又此ノ末社ニ子安明神ト云アリ神體ハ盥ニ赤子ヲ入テ抱タル婦人ノ座像ナリ大尋常ノ人ノ如シ今ハ本社ノ相殿トス遠近ノ人安産を祈ル上萬力村神主〇帯ス  ※〇は判読不明又は表記不能文字」

 

この書物によれば、立石明神は手力雄命を祀り、その御神体は「八稜の石」であるとされています。また、境内には多くの大石があり、いずれも直立していると記されています。

神社の入口には、鳥居を構成するように、長さ約4メートルの細長い岩が2本立てられています。これらの岩は粗削りで、独特の景観をつくり出しています。

本殿の背後には高さ約3メートルの立岩があります。しかし、この岩が『甲斐國志』に記された御神体の八稜石ではありません。八稜石は、本殿の裏手からさらに約50メートルほど山を登った場所に鎮座しています。

八稜石は、高さ約11メートル、周囲約20メートルに及ぶ巨岩です。「八稜」という名称から、八つの稜線や角を持つ岩石を想像していましたが、実際には全体的に丸みを帯びた立岩でした。名称の由来については、縁起の良い名称として用いられたと考えられます。

さらに山を登ると、斜面には巨岩群が次々と現れます。立石神社の背後の山は、まさに巨岩の集積地ともいえる景観を呈しており、古くから岩石に対する特別な信仰が育まれてきたことをうかがわせます。

一般の神社は南面していますが、この社殿は北側から八稜石に向かって建築されており、神社には本殿が設けられていますが、祭祀の対象が八稜石という磐座から未だ離れていないことを示しています。

 

 

イワクラハンター平津豊

 

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