0207 兵庫県 岩屋寺の岩屋

【Introduction of Iwakura207】Visit・Photo:2014.5.31/Write:2025.12.30


□分類:岩石信仰(広義のイワクラ)

□信仰状況:寺院に祭祀されている

□岩石の形状:岩屋

□備考:

□住所:兵庫県姫路市豊富町神谷

□緯度経度:34°52'31.20"N 134°46'22.09"E

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姫路のセントラルパークの近くの岩屋山の中腹に、岩屋寺が所在しています。

立看板には以下のような説明が書いてあります。

「有乳山(あるちざん)岩屋寺と文化財 大化元年(六四五)、法道仙人の開祖とされる古寺で、本尊は毘沙門天(北方の守護神)、天台宗、盛時には十八坊が並び立っていたといわれるが、天正五年(一五七七)に別所吉親に攻められ焼失し、一六七六年源空が中興して現在に至る。姫路城の鬼門にあたるとして、城主の厚い信仰を受けた。特に松平直矩は嗣子が誕生した時、本尊から母乳を授かったとして有乳山の山号を贈ったという。

木造毘沙門天立像(国指定重要文化財)十二世紀前半ごろ、藤原時代の作とみられ、市内に残る毘沙門天像の中では、随願寺(増位山)のものと並ぶ優秀作である。

水盤(本堂前)家形石棺の蓋石を利用したもの。

大岩(本堂前)寺名の発祥地、岩の下に小祠がつくられている。

その他、山内には四国八十八か所の石仏がまつられ、天保九年(一八三八)の石燈籠や多くの五輪塔などがある。平成六年一月 姫路市教育委員会」

 

階段を登ると右手に本堂、正面に巨大な岩が見えます。その大岩の下は4メートルほどの間口の岩屋になっており、岩屋の中には、小さな堂と2つの石仏が置かれています。岩屋の前には泉も湧いています。

このような地形と、「神谷」と言う地名であることなどから、『磐座紀行(1982年)』の藤本浩一は「磐座」と判断しています。

寺院が神道の磐座を仏教で上書きしていることはよくあることで、この場所も磐座として祀られていた岩屋に、後から仏教が入ってきたと考えられます。

そして、その決定的な理由は、法道仙人の関与です。

法道仙人が開基した寺社は100箇所を超えると思います。例えば、法道仙人と一緒に日本に渡って来た牛頭天王は、姫路の広峰神社に祭られ、その後、京都の八坂神社にも祭られたという話は有名です。『元亨釈書』には、法道仙人は天竺の人で播州印南郡法華山に降りて、鉢を飛ばして生石(おうしこ)神社に供物を捧げたり、米俵を米田(よねだ)に落としたりといった奇跡を起こし、孝徳天皇(596~ 654年)が感歎したと書かれています。

そして、兵庫県のイワクラを巡っていると、かなり高い確率で法道仙人の伝説に出会います。逆に言えば、法道仙人が登場するとイワクラである可能性が高いことになります。

厳密に言えば、現在の岩屋寺が祀っているのは岩屋ではなく、岩屋に設置した石仏です。しかし、岩屋自体への信仰も残っていると推測し、岩石信仰(広義のイワクラ)に分類しました。

 

イワクラハンター平津豊

 

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